【2021年度】代表コラム
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労災保険への特別加入①：中小事業主等編
2021-09-10
チェック重要
緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置について、多くの地域で９月３０日までの延長が決定されました。
私が住む長崎県に対するまん延防止等重点措置は９月１２日をもって解除となります。長崎県における重点措置区域は長崎市と佐世保市でしたが、長崎県全体でみると感染者数は高止まりしているように感じます。延長された地域に所在する、特に飲食店等におかれましては、雇用調整助成金や新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金を積極的にご活用ください。
労働者災害補償保険（労災保険）の対象となる「労働者」とは、労働基準法に規定されている「労働者」のことを指します。
つまり、「職業の種類を問わず、事業または事務所に使用される者で賃金を支払われる者」のことをいいます。
一方、会社としてみると、労働者を一人でも使用すれば労災保険の適用事業となります。
労災保険の適用対象となる「労働者」の範囲は、パートタイマー、アルバイト・日雇労働者、試用期間中の社員も対象となりますが、個人事業主、法人の代表取締役は労災保険の適用労働者とはなりません。
しかし、「労働者」でなくても、その業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に「労働者」に準じて保護することが適当であると認められる一定の方々には特別に任意加入が認められています。これを「特別加入」といいます。
この「特別加入」の対象者は ①中小事業主等 ②一人親方等 ③海外派遣者 になります。
今日は、中小事業主等の特別加入について書いてみたいと思います。
特別加入できる「中小事業主等」とは、つぎの①、②に該当する場合をいいます。
①中小事業主等と認められる企業規模
業種 労働者数
金融業 ５０人以下
保険業 ５０人以下
不動産業 ５０人以下
小売業 ５０人以下
卸売業 １００人以下
サービス業 １００人以下
上記外の業種 ３００人以下
②労働者以外で①の事業に従事する人（事業主の家族従事者や中小事業主が法人その他の団体である場合の代表者以外の役員など）
中小事業主等が特別加入するには、
①雇用する労働者について労災保険の保険関係が成立していること。
②労働保険の事務処理を労働保険事務組合に委託していること。
の要件を満たして、都道府県労働局長の承認を受ける必要があります。
労災保険の補償の対象となる範囲は、業務災害、通勤災害、複数業務要因災害となります。「複数業務要因災害」とは、事業主が同一でない二以上の事業における業務を要因とする傷病等が発生した場合であって要件を満たしていれば労働者と同じように保険給付を受けることができることとなります。
中小事業主等のみなさま方におかれましては、特別加入をご検討をされてみてください。
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