【2021年度】代表コラム
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「働き方改革」とは名ばかりなのか
2021-11-04
チェック重要
兵庫県の老舗洋菓子店の月１００時間を超える時間外労働と割増賃金の未払いに対し、所轄の労働基準監督署より是正勧告がなされている。
ところが、１度目の是正勧告で是正されず、再度是正勧告を受けているのである。再度の是正勧告を受けたことに対する当該老舗洋菓子店の言い分は「是正勧告を受けたときの担当者が退職してうまく対応ができなかった」という趣旨のものである。このような言い訳が通用するものなのかと思うのである。
この老舗洋菓子店では、やる気をもって入社された職人さんが次々と退職しているということである。当然のことです。このような現象を「やる気搾取」というそうです。
２００時間を超える時間外労働の月もあったということから、長時間労働が常態化しているのではないかとみられています。
こういう報道に触れると、「働き方改革」というのは言葉だけが先行して実態から相当乖離しているのではないかと思います。
もっともこの老舗洋菓子店は「働き方改革」以前の問題ですが。
労働基準法というのは、「労働者」を保護するための法律であり、会社（使用者）が法を遵守しなれば「労働者」の保護を図ることはできないのです。
「働き方改革」という言葉を飾りだけのものにせず、実効性あるものにするには「労働者」ではなく「会社（使用者）」の努力が必要なのです。
昨日書きましたが、今月は「過労死等防止啓発月間」です。この老舗洋菓子店の報道と併せて「啓発月間」を契機として労働環境をチェックし、「働き方改革」の内容に未対応のものがあれば速やかに改善対応してください。
劣悪な労働環境では「やる気」がある人材、優秀な人材は退職していきます。これは当然のことです。
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