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【2021年度】代表コラム

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「労働基準法」は何のための法律か?

2021-11-05
チェック重要
労働基準法は何のために存在するのか。
それは会社(使用者)の権利の乱用を防止し、「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきもの」にするためのものです(労働基準法第1条第1項)。
労働基準法第1条第2項では、
「労働基準法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない」と規定されていますが、この条文は少しおかしな内容ではないかと思います。

「労働関係の当事者」というのは、「会社(使用者)」と「労働者」になりますよね。
そうすると「労働者」が自ら労働条件を低下させるようなことをするのかということなんです。みずから進んで長時間労働をしますか? 有給休暇もとらずに働きますか? 休日も出勤して仕事をしますか? ということです。
労働基準法第1条第2項の規定は、会社(使用者)に課せられたものですよ。
会社(使用者)の考え方、やる気しだいで労働環境はいいようにも悪いようにもなるのです。「労働者」は会社から明示・黙示の指示があれば、その指示に従うしかないんですから。「会社(使用者)」と「労働者」の立場関係を考えると、当然、会社のほうが立場は上になりますよね。このようなことを頭にいれて労働環境の改善に努めていただきたいと思います。

労働基準法は昭和22年9月1日に施行された法律なので、この時代を思わせるような規定が存在するのだと思います。当時の状況に鑑みれば、労働基準法第1条第2項のような規定が必要だったのかもしれません。しかし、現代社会は施行当時とはまるで異なっています。「労働者」の権利意識も高まっています。「労働者」の視点でいえば、義務を果たさずに権利だけを主張するということも当然あってはならないことです。


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